両親と故郷を歩く
行きたいところは?
ばぁばの父はもうすぐ90歳になります
毎日一生懸命生きている父です
ばぁば世代(アラ還世代)のお友達と生きるって大変なことだよねとよく話しています
みんな自分の親の姿を見てそう感じています
ばぁばの父は色々と病気も手術も入院もしましたがなんとか父と母老夫婦二人で助け合って暮らしています
弱っていく親を見るのは辛いですがこれも自然な流れです
ばぁばの思いは、生きている時間を楽しんで欲しいという事です
父と母に
“温泉とかどこか行きたいところない?一緒にどこか旅行しよう! “と提案しましたところ
父からの返事がありました
“自分の生まれ育った故郷をゆっくり歩いてみたい“と言います
なんだか人生の終末の旅行ぽくて気になりますが親の想い優先で企画します
行きたいと思った時、行ける時、行かなきゃ!!です
という事で早速
父&母+じぃじ&ばぁばで1泊2日父の故郷巡りの旅に行ってきました
お墓参り
じぃじの運転で父の故郷巡りの旅へ出発です
“お参りしたいからまずお墓に行ってくれるかぁ“と父が言います
お墓参りからスタートです
父が車の運転を卒業してからは自力でお墓参りも行けなくなりました
ばぁばが父に自動車運転免許の返納を強くお願いした経緯がありまして複雑な気分でもあります
車を手放すことによって父母には大変不自由な思いをさせてしまいました
義父(じぃじの父)も自動車運転の卒業を受け入れてもらうのに相当な時間と労力がかかりました
どこへ行くのも車で出かけてましたし車の運転が大好きな義父でしたから運転免許は返納せず自動車を返納しまして運転を卒業という事になりました
車を取り上げてしまったようなものです
お墓参りをすると気持ちがホッとするというか落ち着くというか安心できるというかお参りできてよかったといつも感じます
お墓で手を合わせる時、いつもどんな事考えている?
とじぃじに聞いたことがあります
ありがとうございますだけしか言ってないよ
ばぁばは手を合わせて
どうかみんなの事を守ってくださいね
いつもお願いばかり言っている自分に気づかされます
まずは感謝のありがとうございますですね
じぃじから学ぶこともあります
思い出のある場所
“この道入ってくれるか!?”
父はたくさん歩けませんので車が入れるところまで車で行きます
父が歩けそうだと思うところや歩きたいところで
“車を止めてくれるかぁ~ すまんのぉ~“と言います
じぃじが父の座っているところのドアを開けてあげると
“よっしゃ“と気合いを入れる父
車からゆっくり外へ出て腰に手を当て背中を伸ばして青空を見上げています
ゆっくりゆっくり田舎道を歩きながら
“懐かしいわ ここの溝“
細い細い溝です
“昔はここの溝にシジミがおったんや、シジミ取りよくしたんやで“
シジミがこんな溝にいたとは想像つきません
身体は弱っていますが頭はしっかりしている父です
いろんな思い出話を聞きながらその頃の様子を想像してみます
“ここにはドジョウもいっぱおったんやで~よく捕まえて食べたもんじゃ“
ドジョウは今はいなさそうでした
次の父の思い出の場所へ車で移動します
“車を止めてくれるかぁ~ すまんのぉ~“の指示で散歩再開です
山の方を指さして
“この山の上に神社があったんやで”
“夜に肝試しや言うて山の上の神社に順番に行かされたんや“
“怖いから走って上って走って帰ってきた しんどかったで“
“神社ついたら鳥居を触って戻ってくるのがきまりになっててな”
“朱色の鳥居で触ったら手に朱色がつくんやに”
“戻ってきたら手のひらを確かめられるんや“
“手に朱色がついていたらちゃんと神社に行ったという証拠になるさかいにな“
山を見つめながら父は当時のことを思い出しながらずっと楽しそうにお話してくれます
生家周辺
父の育った家の周辺へ移動しお散歩します
ここは道なのか民家の庭なのかわからないところも歩いて行きます
不法侵入にならないか心配しました
おじいさんやおばあさんが出てこられます
静かで長閑なところですので見慣れない車が止まっていたり見慣れない人が歩いているとどこからかチェックが入っているようです(笑)
出てこられたおじいさんやおばあさんは父の知り合いのようです
“○○さんけぇ?”
”わしなぁ、△△やに”
お互いわかり合えてとても嬉しそう
突然の出会いですが会話が弾んでいます
ほとんど父がしゃべっていますけれど(笑)
父がお会いした方になぜここにいるのかを説明しています
“わしも もうそろそろですので自分の育ったところを歩いてその光景を頭に焼き付けておこうと思って来ましたんや“
父は小屋を見つけ近づきながら”灰小屋まだありますんやなぁ あのころのままですなぁ あぁ懐かしいわ”
父たちの会話を聞きながら勉強させてもらいます
灰小屋って何?
灰小屋とは枯草・落ち葉・木々・土などを燃やして肥料にする灰を作るための小屋
その後の会話は
あの人元気かいな?
もう逝ってしまいはったで
○○さんは?
もうずいぶん前に逝かはった
あの人もかいな?
両手近くの方々の名前が出るも
“そうかいなっ みんなおらんようになってさみしいなぁ”
父と同世代の人はほとんどの方が逝ってしまわれたようです
懐かしい出会いも懐かしいお話もたくさんできてよい時間過ごせています
幼馴染のお参り
先日亡くなられた幼馴染のお参りに行きたいと言うので父母を幼馴染のお家まで送ります
父と母はお家にお邪魔させていただきお参りさせてもらいます
なかなか戻って来そうにないのできっとお参りさせていただいた後ご家族様と幼馴染さんの思い出話をいっぱいしているんだろうなと思いばぁばとじぃじは待ち時間に田舎道をのんびりお散歩します
のんびり心地よい時間です
お参りを終えて出てきた父と母を迎えに行ったとき父が幼馴染のご家族様にばぁばのことを”娘やに!”と紹介します
“え~!ここにおったった頃は確か2歳くらいだったかいなぁ あんなに小さかったのに“
How time flies!!
2歳からいきなりもう白髪頭のばぁばです
ばぁばには2歳の頃の記憶まったくありません
この田舎道を散歩していると妙に落ち着くのは2歳の頃まで吸っていた空気を感じているのかもしれません
宿でゆっくり
父もまだまだ行きたいところはあると思いますが無理はせず早めに宿にチェックインします
温泉大好きな父 じぃじ(義理の息子)も温泉大好きです
お風呂は父と一緒にじぃじが付き添ってくれたので安心です
父も非常にありがたいとじぃじ(義理の息子)に感謝しておりました
夕食はビールで乾杯
たまらなく美味しそうにビールを飲む父を見てとても幸せです
朝風呂もじぃじが父と一緒に入ってくれました
父を介助しながらですのでゆっくり温泉に入れなかったと思います
じぃじに心から感謝です
私ひとりではできなかった旅です
このじぃじへの感謝はいつまでもつか知らんけどじぃじかなりポイントアップ(笑)
ばぁばの義理の父
ばぁばの義父=じぃじの父も田舎をゆっくりまわって我が家のルーツをたどりたいと言っておりました
ルーツの旅の計画を立てておりましたがルーツの旅はかなわず義父は他界しました
じぃじとばぁばと子供で我が家のルーツ探しの旅に義父の写真を胸に入れて一緒にでかけました
一緒に旅していたら義父はどんなお話を聞かせてくれていたでしょう
一緒に我が家のルーツ探しの旅を実現できず悔やまれましたが義父の分までじぃじとしっかり色々まわってしっかり楽しんできました
老いては故郷へ
お友達とお互いの親の事もよくお話します
ご両親その後どう?
お父さん元気されてる?
などなど
ばぁばの親の年齢になると介護も必要になってきますし施設にお世話になることも入院したり
亡くなられたりいつ何が起こるかわかりません
年齢とともに弱っていく親がよく育った田舎に行きたい!と言ったりもう一度田舎に戻りたい!と言っていたとみんな声を合わせます
帰心矢の如し
*故郷や家に帰りたいと強く思う
そんな気持ちになるのかな
自分が思いっきり老いた時訪れてみたい育った田舎、街、場所ってどこだろう?
子供の頃とは風景が変わっていて今は知り合いもそこに住んでいない
自分の育った場所を歩いて知り合いに会えるってなんと素敵なことなんだろうと思います
羨ましい
今を生きる
父は朝目覚めて今日も生きてるって感じていると思います(生きていることが嬉しい)
夕食の冷えたビールが楽しみで今日も1日生きて幸せと感じる瞬間だと言います
身体はえらい(しんどい)はずです
ご飯と思うぐらいの薬(20錠近い)を処方されていますがきっちりその薬を飲んでいます
長生きするために飲んでいます
その薬の量を見るだけでばぁばは病気になりそうです
そんなに飲んで大丈夫なの?と思います
あんな大きな錠剤も数も飲めません
もうお腹いっぱいになります
生きるって大変なことだと感じます
父はできるだけ長生きしたいと思っています
生きる事に貪欲です
母のためにも1日でも長く生きたいと言っていました
自分のために
人のために
長生きしたいって思える事がすごい事だと思います
羨ましい
ばぁばはまだまだ修行が足りないようです
父はやりたい事はまだまだいっぱいあるみたいです
いくつになっても身体がえらく(しんどく)なっても楽しむ事忘れていません
実家から帰る時に最近父がよく言います
“よくわしの顔見とってくれよ~“
何とも気弱な言葉
切なくなくなる言葉
“毎回その言葉聞くし、しっかり顔見てるわ“と言いながら実家を後にします
自分の故郷をいろんな思い出とともに歩いてみたいという願いの叶った父がこのまま弱っていかないように次の企画立てよう!!
素敵な関係
年老いていく両親にお互いのことをどう思っているのか聞いてみたことがあります
できるだけ母のために長生きしてあげたいと思っていると言う父
母もそう思っているのかしらと父のことをどう思っているのか聞いてみたことがあります
一緒にいて楽なのよと母
えらっそうに言われる時は嫌でしょ?と母に聞くと
す~っと流し聞きしているから気にならないと母は言います
一緒にいて楽なのよとお互い言っています
こんな言葉なかなか言えません
そんな風になかなか思えません
言霊効果 アファメーション
じぃじと一緒にいると楽なのよ
じぃじと一緒にいると楽なのよ
じぃじと一緒にいると楽なのよ
とりあえず言葉に出してみようかなっ
アファメーション*ポジティブな言葉で自己暗示
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